ごあいさつ
論文抄読のまとめ 2024〜 (歯科関連の方へ)
ピエゾサージェリーによる頬側骨移動術:下顎骨の水平的骨増大術変法
原題 :PIezosurgical Buccal Plate Repositioning Technique : A Modified Surgical Approach for the Horizontal Augmentation of Atrophied Mandibles
筆者 :Mostafa M. Elshafey, / Ziad M. Tarek, / Rania A Farmy,
掲載紙:JOMI Volume39, issue1 P57-64
PURPOSE
下顎における頬側骨の移動術を改良した顎堤増大術を紹介すること
MATERIALS AND METHODS
・24名の患者をランダムに3群に振り分け
A群 頬側骨移動術 + 吸収性シリカ
B群 頬側骨移動術 + DFDBA
→A B ともに PRF 併用
C群 下顎枝からのブロック骨移植術
・A群B群においては使用材料を術者・分析者ともにブラインド
・術式(グループA群・B群)
1浸潤麻酔下にて切開・剥離
2 ピエゾサージェリーにて頬側骨を水平的及び垂直的に骨切開
3 2つの穴を形成後、ピエゾサージェリーにて頬側骨を離断
4 頬側骨を戻し、ピン(1.4×10mm)にて意図した位置に固定
5 骨鋭縁部をピエゾサージェリーにて形成後、補填材料を添入
6 PRF膜にて移植材をカバーし、減張切開及び縫合
・術式(C群)
下顎枝より採取したブロック骨を形成し、デコルチフィケーションを行なったのちに減張切開及び縫合
RESULTS & DISCUSSION
・A ♂2 ♀6 (平均45.40歳)
平均4.3mm拡大
・B ♂4 ♀4 (平均42.80歳)
平均4.98mm拡大
・C ♂6 ♀2 (平均44.31歳)
平均3.68mm拡大
CONCLUSION
頬側骨の水平的移動術は、ドナーサイトを必要とせず、インプラント埋入に必要な骨幅の獲得が可能となる術式である。