ごあいさつ

論文抄読のまとめ 2024〜 (歯科関連の方へ)

2024-10-25 23:19:00

下顎臼歯部におけるインプラント天然歯混合支台3ユニットブリッジの臨床的比較

原題 :Clinical Evaluation of Mandibular Posterior Three-Unit Combined Tooth-/Implant-Supported Fixed Partial Dentures : Controlled Prospective Clinical Study

筆者 :Orhun Ekren / Elif Figen KOcak / Yurdanur Ucar / Mehmet Emre Benliday /  

Huseyin Can Tukei / Hazal Duyan Yuksel

 

掲載紙: JOMI Vol39-3 2024 P426-434

 

PURPOSE

下顎臼歯部における天然歯・インプラント混合支台3ユニットブリッジの臨床成績及び合併症を評価すること

MATERIALS AND METHODS

2015年から2022年に大学病院(CUkurova Univ.)に来院した患者

→統計的分析に必要とさせる78名

・3グループに分類

 インプラント支台のみ群→Group1

  天然歯と8-12mm長さのインプラントの連結群→Group

 天然歯と5-6mm長さのインプラントの連結群→Group

・インプラントはSLA(sandblasted large-grit,acidetched)表面を持つNucleOSS T4 T5インプラント

  

・第一小臼歯と第一大臼歯 または 第二小臼歯と第二大臼歯 支台の設計でGroup2及びGroup3においてはそれぞれ遠心支台がインプラント

・補綴物装着後及びリコール毎にMPI, BI,ポケット深さを計測

RESULTS & DISCUSSION

78人中全データが得られたのは63人(5人が死亡・3人が転居・7人がCOVID-19関連によりドロップアウト)

MPIGroup1が有意に低く、2,3間に差は認めなかった

BIは有意差なし

CBLGroup3が有意に低く、1,2間に差は認めなかった

Group1において1人にセラミックのチッピングを認めた

Group2において2人にチッピング、2人に補綴物の脱離、2人にリセッション

1人に製、1人に歯髄炎を認めた

Group3において1人に知覚過敏を伴うリセッション、1人に無症状のリセッション、1人にディスインテグレーションを認めた(撤去)

CONCLUSION

 

・本研究結果からはインプラント支台ブリッジが下顎臼歯部欠損症例における第一選択といえるが、天然歯との連結設計も予知性のある方針であり、ショートインプラントに優位性を認めた。