ごあいさつ

論文抄読のまとめ 2024〜 (歯科関連の方へ)

2024-12-13 20:33:00

インプラント周囲炎における埋没法と非埋没法の外科的治療法における違いの比較-2つの前向き臨床研究の再分析

原題 :Submerged vs Nonsubmerged Reconstructive Approach for Surgical Treatment of Peri-implantitis : Reanalysis of Two Prospective Clinical Studies

筆者 :Shin-Cheng Wen / Hamoun Sabri / Ebrahim Dastouri / Wen-Xia Huang / Shayan Barootchi / Hom-Lay Wang

掲載紙:JOMI Vol39 issue4

 

PURPOSE

インプラント周囲炎治療における外科術式の違い(submerged VS nonsubmerged)を比較すること

MATERIALS AND METHODS

・過去に行われた2つの前向き臨床研究を再分析

→インプラント周囲炎に対して、同一施設にて同一術者が行った2種類の外科術式(submerged nonsubmerged)を行った臨床研究2文献を元に再分析

submerged 22人 30

 nonsubmerged 24人 29

 のインプラントを分析

・術式(submergednonsubmerged共通)局所麻酔下で全層弁にて剥離後、グレーシーキュレットを用いてインプラント周囲のデブライドメント(回転清掃器具とグリシンパウダーによる清掃とテトラサイクリンによる化学的清掃も併用)

・ラウンドバーにてデコルチフィケーション後、凍結乾燥骨60%、非脱灰乾燥骨20%、他家骨20%を用いて骨増生処置を行い、submerged法においては上部補綴を再装着せずカバースクリュー装着後、非吸収性メンブレンを設置し、インプラントを埋没させた状態にて縫合. Nonsubmergeにおいては、デブライドメント時に撤去した上部補綴は装着せず、適切なヒーリングアバッメントを装着し、コラーゲンメンブレンを設置し、埋没することなく縫合.

defect fill(DF)radiographic defect fill(RDF)reduction of pocket depth(PDR), BoPを計測し比較

RESULTS & DISCUSSION

・外科術式に関わらず、PDRは減少(平均2.93±0.25mm /1.51±1.17mm)し、DF,

RDFも認められた。BoPに差は認められなかった.(Table 26)

DFに関しては単変量解析では上下顎と外科術式に有意差を認め、多変量解析では外科術式のみ有意差(Table 3)

RDFに関しては、単変量解析では上下顎と角化歯肉幅、外科術式に有意差を認め、多変量解析では外科術式のみ有意差(Table 4)

PDR関しては単変量解析では角化歯肉幅と外科術式に有意差を認め、多変量解析では外科術式のみ有意差(Table 5)

CONCLUSION

インプラント周囲炎治療における外科術式においてsubmergedで行うことはnonsubmergedに比べて、臨床的・レントゲン的アウトカムにおいて有意に良好な結果を認めた。