ごあいさつ
論文抄読のまとめ 2024〜 (歯科関連の方へ)
インプラント治療素材としての合金・ジルコニア・ハイドロキシアパタイトにおけるバイオフィルムの形成
原題 :Biofilm formation on metal alloys and coatings, zirconia, and hydroxyapatite as implant materials in vivo
筆者 :Donat Meier, Monika Astasov-Frauenhoffer, Tuomas Waltimo, Lucia K. Zaugg
Nadja Rohr, Nicola U. Zitzmann
掲載紙: COIR Vol34 issue10 P1118-1126
PURPOSE
インプラント治療において粘膜貫通部分に使用する可能性のある材料のバイオフィルム形成を調べること
MATERIALS AND METHODS
・18人(♂7 ♀11)の健康なボランティア(21〜67歳:平均42.8歳 )に8種類(AgAuPd, AgPt, PA, HA, TiZr, TAN, TiGr4, Zio2 )の材料を用いて調査
・各材料2つずつの円盤をランダムに設置したスプリントを口腔内に装着し、27時間装着後(食事及び清掃の3時間を非装着とし、24時間の装着)に付着するバイオフィルムの観察を行った。
・バイオフィルム塊の計測及び生存細胞の割合の推定を行った。
・1検体においてSEM分析を行った。
RESULTS & DISCUSSION
・サフラン染色されたバイオフィルム塊はAgPtが最も少なく、最も多いZrO2においてはAgPt の9.1倍であった
・CFUもAgPtが最も少なく、最も多いZrO2においてはAgPt の18.5倍であった
・SEM像においてAgPtにもバクテリアが認められた。
・各検体における細胞の生存能はPAが最も高く、HAが最も低かった。
CONCLUSION
・貴金属はいずれの検体(Agpt, AgAuPd, PA)においてもバイオフィルム形成、線維芽細胞の生存共に有益であり、インプラント治療に適している。逆にZrO2, TiZr,HA,TiGr4,TANは不利である。